【発達障害の就労移行支援とは?】リワーク施設訪問経験談
一定期間離職期間がある離職者が再就職しようと考えた際に、社会復帰を円滑に行うには、精神的身体的な面でどんな準備をしたらよいのだろうか。
厚労省のデータによると、就労移行支援を利用した精神障害者の利用者数は、平成20年を100とした場合に、7年間で約5倍に増えているそうだ。
では利用者側はどのような基準で、就労移行支援施設を選んでいるのだろうか。
わたし自身の体験を語りたい。
再就職活動するための助走期間
離職期間が長くなり、就職活動の前に準備期間が必要と考えた。その目的は、次のようなものだ。
- 生活のリズムを《会社員用に》整えること
- 職場で同じようにつまづかないよう対応力をつけること
- 自分の障害について理解すること
主治医にリワーク施設に通いたいという旨を伝えたところ、OKとのことであった。
いざ調べ始めるとたくさんの数の施設があり、名称も「就労移行支援、リワーク、デイケア」などの呼び名があることがわかった。
医師や役所の担当者からは次のようにアドバイスされた。
- 自宅から通いやすいところ
- 専門家が在籍しているところ
ネットで検索してもかなりの数が表示される。6箇所にしぼって見学した。
その結果、次のような特徴があることがわかった。
医療機関併設の特徴:
- 医師や看護師心理士などのプロが在籍している。医療の自立支援医療(一割負担)の受給が可能である。
- 自立支援医療を受給していない場合は医療保険(三割負担)での利用が可能。利用期間は最大一年間。
- 現在離職している人、もしくは企業に在籍しており、復職を目指す人が対象。
- 医療の一環として行っているので、離職者の就労支援自体はメインでない。
- スポーツや手工芸、音楽療法などのプログラムがある。
就労移行支援施設の特徴:
- 民間の運営なので、スタッフのスキルもさまざま
- 障害者雇用や一般雇用での就職を目指す
- 就職希望先に通所実績を報告する場合がある
- 利用者個々の『支援計画』にもとづき障害福祉サービス受給者証が発行される
- 自己負担上限月額は前年度の収入に応じて変わる。利用は最大二年間。
障害者職業センター:
各都道府県に一箇所ある。三ヶ月くらいのプログラムが多いようだ。(訪問なし)
リワーク見学の感想と判断基準
6箇所見学した感想としては、施設によってプログラムの内容や雰囲気にかなり違いがあるということ。具体的に入所を決めるためには、実際に体験すると自分に合うかどうかを判断しやすい。また区役所の福祉担当者からアドバイスされたのは、『自分が興味のないことを継続してできるか』を訓練することも大事だとという。なるほど、実際の職場では、「意味がない」「興味がない」と感じる仕事を遂行しなければならない場面はよくある。あえてそのような練習をすることにも意味があるとの指摘は興味深い。
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